未来縁人

becos

TAKUMI

伝統の技を継承しながら、新たな可能性に挑む山陰の伝統工芸作家=TAKUMI(匠)を紹介する。
工房での製作の様子を捉え、TAKUMIの創作への思いを聞く。

SEASON Ⅲ ~手仕事の恵み~

#8 温泉津焼(大田市)2024年11月21日(木)よる9時54分放送

江戸時代以降、水がめの一大産地として栄えた島根県大田市温泉津町で、陶工 河井寛次郎の教えを礎に日常づかいの器「温泉津焼」が誕生した。
昭和44年に開窯した(有)椿窯は寛次郎直伝の釉薬、辰砂・青磁・呉須の3色をベースに地元産の釉薬をブレンドしたオリジナルを加え、地元の人に愛される窯となった。
窯を象徴する「椿」が描かれたコーヒーカップは、文様の柔らかさが手仕事のぬくもりを伝える。寛次郎の教えを受け継ぎながら、使い手に寄り添う新たな器に思いをはせる陶工 荒尾則和さんのこだわりを紹介する。

#7 出雲根紫(松江市)2024年10月17日(木)よる9時54分放送

松江市で生繭からの糸づくりと草木染の工房を営む染織家、矢野まり子さん。
2000年に島根県内で再び栽培が始まった希少な紫根「出雲根紫(いずもむらさき)」で絹糸を染め、気品溢れる着物や帯を織り上げる。
サナギが生きている状態の繭から糸を引く生繭繰糸にこだわり、昔ながらの手法で精錬された絹糸は、艶・柔らかさ・発色ともに冴え際立つ。
ふるさとの豊かな自然を紡ぎ、伝統の輝きを未来へとつなぐ矢野さんのこだわりを紹介する。

#6 松江彫(松江市)2024年9月19日(木)よる9時54分放送

松江市に約30年前に誕生した「松江彫」は、ツゲ・ケヤキなどの丸太の原木を一枚板からくり抜いて精巧に掘り上げたぬくもりの逸品。
松江市の創作木彫工芸作家、福田利浩さんが手作業で仕上げるオリジナルの技。
季節の図柄や繊細な模様をあしらった茶道具や普段使いのあたたかみあふれる茶托など、優しい風合いが茶どころ松江の日々の暮らしに穏やかに溶け込む。
職人の気概に溢れる緻密な作品の数々を創作する福田さんのこだわりを紹介する。

#5 玉鋼アクセサリー(奥出雲町)2024年8月15日(木)よる9時54分放送

鉄の聖地 島根県奥出雲町で「玉鋼」をデザインした独特なアクセサリーを創作する磯田菜保子さん。
「玉鋼」は日本古来の製鉄法「たたら製鉄」により生み出される最高級の鋼。凛として美しい玉鋼のきらめきを活かしながら、小さくカットし、ネックレスやイヤリングにアレンジする。
ふるさとの魅力を、自ら生み出したブランドで発信する磯田さんの創作へのこだわりや作品の魅力を紹介する。

#4 松江和紙てまり(松江市)2024年7月18日(木)よる9時54分放送

可憐なちぎり絵と鮮やかな刺繍が織りなす風流な「松江和紙てまり」。松江藩の女中が作り始めたという伝統的なてまりを昇華させ、半世紀ほど前に誕生した。
コシの強い松江の和紙「出雲民藝紙」を貼り合わせた玉に、刺繍かがりを施す。和紙を使った独特の技法は、世界で唯一だ。
安来市伝統の「広瀬絣」の藍染糸で表現した夏に人気の「藍てまり」は、日本古来の文様の美しさが際立つ。地域の宝を紡ぎ合わせ、松江生まれの技を継承する絹川令子さんの作品とこだわりを紹介する。

#3 木工(出雲市)2024年6月20日(木)よる9時54分放送

神話のふるさと島根県出雲市の森山ロクロ工作所。島根県産のケヤキや桜の原木を乾燥させ、昔ながらの足踏み式ろくろを回し、逸品を作り上げる。
普段使いの器にこだわり、天然のうるしを幾重にも塗り込んでは拭きあげる「拭き漆」で木目を生かす。丹念に仕上げた器は、使い込むほどに風合いを増し美しいツヤが生まれる。
手のひらにふわりと馴染む汁椀など、手入れをしながら末永く使う木の品々を創作する2代目森山登さんの作品とこだわりを紹介する。

#2 袖師焼(松江市)2024年5月16日(木)よる9時54分放送

茶の湯が息づく城下町 島根県松江市に生まれた伝統の陶器「袖師焼」。明治10年に袖師焼を開窯した窯元「袖師窯」は、地元産の原料にこだわり、土づくりから自家製で仕上げる。
時代に沿い、大きさ・重さにも変化をもたせ日常使いの器にこだわる。時代を超えて愛される土瓶。柔軟な発想が生んだ「スリップウエア」の作品など日常の装いに彩りを添え、用の美を次代へとつなぐ創作へのこだわりを紹介する。

#1 めのう(松江市)2024年4月18日(木)よる9時54分放送

良質な青めのう「出雲石」で作る「出雲型勾玉」は、TAKUMIが手仕事で仕上げる上質な輝き。
現代風にアレンジした勾玉と組み紐のアクセサリーや、勾玉づくりと切子細工を融合させた「出雲きりこ」など新たな作品も。
神話の時代から受け継がれる勾玉の魅力を伝えるため、新たなスタイルにも挑戦する匠の技に迫る。

SEASON Ⅱ ~山陰の創造者たち~

#58 蛇胴 ~植田倫吉~(浜田市)2024年3月21日(木)よる9時54分放送

石見神楽の代表的な演目「大蛇」に命を吹き込む「蛇胴」を制作する植田倫吉さん。
もともと大蛇の体は、白い着物に鱗を描いた簡素なものだったが、明治30年ごろ植田さんの祖父が提灯をヒントに蛇腹状の「蛇胴」を考案し石見神楽の隆盛を築いた。

#57 杉玉 ~寺谷富美雄~(智頭町)2024年2月15日(木)よる9時54分放送

杉のまち鳥取県智頭町で杉玉を制作する寺谷富美雄さん。杉玉は酒蔵の軒先に飾られるのが一般的だが、智頭では町の界隈にあり、町おこしに役立てられている。
芯に葉を差し込み球状に刈り込んで作る杉玉は、完成時の緑色から茶色に変化する風合いも魅力のひとつ。杉の葉のみで仕上げる杉玉が多い中で、寺谷さんは枝の葉を織り交ぜ星に見立てたオリジナルデザインを考案。
地域が誇る自然への敬意を込め、ひたむきに手仕事を積み重ねる寺谷さんのこだわりに迫る。

#56 板金折り鶴 ~仲田満~(安来市)2024年1月18日(木)よる9時54分放送

安来市の仲田満さん。板金職人として40年以上研鑽を重ねてきた匠の技で、銅板を用いた「板金折り鶴」を創作する。
わずか0.5ミリ以下の銅板で折りあげるため、微妙な力加減でしわや凹凸が生じる緻密な世界。
銅板で紙と見紛うほどの精度に仕上げる仲田さんは、達成感を原動力に挑戦の道を歩み続けている。
世界の板金技術を学び、オリジナルの施工に挑む仲田さんのこだわりに迫る。

#55 出雲獅子頭 ~中尾芳山~(出雲市)2023年12月21日(木)よる9時54分放送

出雲市在住の彫刻家 中尾芳山さん。
全国で唯一、口を開けると一緒に耳が動く獅子舞「出雲獅子頭」を生み出し、平成17年に島根県ふるさと工芸品に指定された。
桐の原木から切り出して制作する獅子頭や神楽面は、注文を受けると同じものを2体作り、修理の際の参考にと手元に置く。
精巧な作りと唯一無二のアイデアで創作ヘの挑戦を続ける中尾さんの思いに迫る。

#54 石州和紙 紙のくつ~川平勇雄~(浜田市三隅町)2023年11月16日(木)よる9時54分放送

1300年の歴史を誇る「石州和紙」。その伝統技術を守りながら新たな作風を生み出す手漉き和紙職人、川平勇雄さん。
丈夫で良質な素材に着目し、かがり糸から靴ひもまで「石州和紙」のみで仕上げた赤ちゃんのファーストステップシューズを創作。
化学漂白・着色・のりは一切使用せず、赤ちゃんの肌に触れた時の優しさと、安心・安全にこだわる。歴史が紡いできた匠の技を繋ぐため、時代のニーズを模索しながら未来を切り拓こうと挑戦し続ける川平さんの思いに迫る。

#53 雲州そろばん~内田文雄~(奥出雲町)2023年10月19日(木)よる9時54分放送

「雲州そろばん」は上質な素材と繊細な技術で江戸後期から続く伝統の逸品。
機械化が進み、そろばん職人が激減する中、奥出雲町の内田文雄さんは、全工程を手仕事で仕上げる全国でも唯ひとりのそろばん職人だ。
仕上げ磨きには木のツヤを引き出す椋の葉を用いて、柔らかなカーブとぬくもりを生み出す。
アメリカ・ヨーロッパからも高い評価を受けるMADE IN JAPANの「雲州そろばん」を後世に繋ぐため、後進の育成にも力を注ぐ内田さんのこだわりに迫る。

♯52 漆芸~高橋香葉~(松江市)2023年9月21日(木)よる9時54分放送

縄文時代から1万年以上装飾で使われ、生活用品に欠かせない「漆」。塗り重ねた漆に刃物で模様を彫り、色漆を充填する「蒟醤(きんま)」「存清(ぞんせい)」の技法を受け継ぐ松江市の漆芸家 高橋香葉さん。
繊細な模様を描くために自ら創作した刃物で細やかに彫刻する。古来の技術を、艶やかさと雅なデザインでいかし、伝統の中に自分らしさを追求する高橋さんのこだわりに迫る。

♯51 刀剣研師~森井偲訓~(米子市)2023年8月17日(木)よる9時54分放送

世界から「鉄による最高の芸術品」と評される日本刀。その美しさを最大限に引き出す刀剣研師 森井偲訓さん。
個人や博物館、美術館が所蔵する平安から現代の名刀の刀剣研磨や手入れに精魂を傾ける。
時代・国・流派の違いによる刀の特徴を理解し畏敬の念を込める。
時代を生き抜いてきた刀を敬いながら、真摯に向き合う森井さんのこだわりに迫る。

♯50 宮板金~和田瑞希~(米子市)2023年7月20日(木)よる9時54分放送

歴史的建造物の屋根を銅板で拭く米子市の宮板金職人 和田瑞希さん。
日本古来の伝統技法を守り、山陰をはじめ全国各地の社寺の施工を手掛ける匠の技。細部にまで丁寧に向きあう姿勢と上質な仕上がりで信頼を重ねてきた。
歴史が紡ぐ技術で、繊細な美しさを追求するこだわりと後世への想いに迫る。

♯49 金属造形~森保樹~(鳥取市)2023年6月15日(木)よる10時09分放送

鳥取市鹿野町で金属加工によるアート作品を創作する金属造形作家、森保樹さん。
ものづくりに付加価値を、と一念発起し約10年前、44歳で美術大学に入学。 自由な発想で創作する経験を重ね先月、初の国展入選を果たした。
作品のモチーフは地元鳥取の自然。 地域の魅力をアートに乗せ、熱い心で世界を目指す森さんのこだわりに迫る。

♯48長浜人形~福美(浜田市)2023年5月18日(木)よる9時54分放送

島根県浜田市で永く親しまれてきた素朴で温かみあふれる「長浜人形」に現代風のアレンジを加える、土人作家 福美。
伝統技法はそのままに、ポップでキュートなデザインは若い世代からの支持も厚い。
地域と工芸が密接に繋がる石見の文化に刺激を受けながら、新たな創作に意欲を燃やす福美さんのこだわりに迫る。

SEASONⅡ♯47 杉葉線香~内田貴子(安来市)2023年4月20日(木)よる9時54分放送

100年以上の歴史を持つ安来市「内田線香店」の4代目、内田貴子さん。
国産の杉の葉を主原料に全国でも数少ない手作り線香「杉葉線香」を製作して45年。
親子3人で伝統技法を繋いでいる。島根県のふるさと伝統工芸品に指定された「杉葉線香」は無香料。優しい香りで全国にファンが多い。
仏壇を置く家庭が減少する現代において、新たな線香のスタイルを模索する内田さんのこだわりに迫る。

SEASONⅡ♯46 神楽衣裳 佐渡村 孝明(浜田市)2023年3月16日(木)よる9時54分放送

伝統芸能 石見神楽の衣裳制作に携わる浜田市の佐渡村孝明さんは、14年前に転職し神楽衣裳職人となった。
古い衣裳を解いては独学で技術を学び、絢爛豪華な神楽衣裳の伝統技法を今に繋いでいる。
丁寧な手仕事で刺繍技術を活かした「刺繍額」の創作にも挑戦し、刺繍創作の新たな可能性に挑戦する佐渡村さんのこだわりに迫る。

SEASONⅡ♯45 陶芸 内田 和秀(松江市)2023年2月16日(木)よる9時54分放送

松江市で約20年前に「雲舟窯」を開いた陶芸家、内田和秀さん。
立体的な造形に幾何学模様を組み合わせた斬新なフォルムと繊細なグラデーションが魅力の大作に挑戦する。唯一無二の造形を追及する内田さんのこだわりを聞く。

SEASONⅡ♯44 金属工芸 石川 哲(出雲市)2023年1月19日(木)よる9時54分放送

オブジェや家具を創作する出雲市の金属工芸インテリア作家 石川哲さん。
アンティークな質感にこだわり、敢えて金属を酸化させるなど、伝統の鍛冶技法にオリジナリティを加えた重厚な作品を創作する。
金属と木材を融合させた新たな金属造形の可能性に挑む石川さんのこだわりに迫る。

SEASONⅡ♯43 染織 戸谷 昌代(安来市)2022年12月15日(木)よる9時54分放送

藍や草花で生糸を柔らかに染めあげる安来市の女性染織家、戸谷昌代。自然素材にこだわり辿りついたのは、楮100%の和紙を手紡ぎして織り上げる「紙布(しふ)」。 手紡ぎならではの風合いがぬくもりを醸し出す。自然の豊かさを作品に込めて染めあげる戸谷さんのこだわりに迫る。

SEASONⅡ♯42 左官職人 清水 秀夫(米子市)2022年11月17日(木)よる9時54分放送

米子市を拠点に全国・世界を舞台に活躍する気鋭の若手左官職人、清水秀夫。日本古来の伝統技法に豊かな感性を加え、アーティスティックな空間に仕上げる。左官の楽しさが伝わる作品を創作する清水さんのこだわりに迫る。

SEASONⅡ♯41 立体ちぎり絵 前田 孝子(鳥取市)2022年10月20日(木)よる9時54分放送

和紙の里、鳥取市青谷町で因州和紙を用いた立体ちぎり絵を創作する前田孝子。
自然の草花の風合いや色彩を手本に、花びらの曲線・表面の毛羽立ちをリアルに表現し、本物に見紛うほどの存在感に仕上げる。
地域が誇る和紙文化を活かし、指先のぬくもりを伝える前田さんのこだわりに迫る。

SEASONⅡ♯40 陶芸 多々納真(出雲市)2022年9月15日(木)よる9時54分放送

開陶75年を迎えた出雲市斐川町「出西窯」。河井寛次郎など多くの民藝運動化の指導のもと、用の美を備えた「暮らしの器」を追い求めてきた。2代目 多々納真さんは、民藝の思いを継承しながらも現代の暮らしに寄り添った作品に挑戦する。

SEASONⅡ♯39 はこた人形 山脇和子(倉吉市)2022年8月18日(木)よる9時54分放送

江戸時代から子どもの厄除けとして親しまれてきた「はこた人形」を日本でただ一人創作する山脇和子さん。伝統の技を活かしながら、海外発信など新たな可能性に挑戦する山脇さんのこだわりを聞く。

SEASONⅡ♯38 組子細工 門脇和弘(安来市)2022年7月21日(木)よる9時54分放送

サッカーボールをヒントに手仕事による「球体組子」を生み出した門脇和弘さん。
組子細工の新たな可能性を探究し、若手クリエイターとのコラボレーション作品の創作に挑戦する門脇さんのこだわりを聞く。

SEASONⅡ♯37 淀江傘 山本絵美子(米子市)2022年6月16日(木)よる9時54分放送

江戸時代から約200年続く伝統工芸「淀江傘」の技術を継承する山本絵美子さん。
蛇の目傘や艶やかな「糸飾り」など、「淀江傘」ならではの華やかさが人気を誇る。日本古来の和傘の魅力を後世へ繋ぐため、創作に打ち込む山本さんのこだわりを聞く。

SEASONⅡ♯36 鞄職人 川口淳平(米子市)2022年5月19日(木)よる9時54分放送

革や帆布でオリジナリティ溢れる鞄を創作する米子市の川口淳平さん。
江戸時代から続く伝統技法「籐籠」の技術を継承し、新たな作風に挑戦する川口さんのこだわりを聞く。

SEASONⅡ♯35 陶芸 山本将之(松江市)2022年4月21日(木)よる9時54分放送

松江市の「出雲かんべの里」で陶芸教室の講師のかたわら、オリジナル作品を創造する若き陶芸作家、山本将之さん。
釉薬の持つ無限の可能性に惹き込まれ約20年。独創的なフォルムと色彩のインパクトを追求する山本さんのこだわりを聞く。

♯34 木地人形 松谷伸吉(出雲市)2022年3月17日(木)よる9時54分放送

自らが木で創作する人形を「木地人形」と名付け、ひな人形を製作する松谷伸吉さん。
白い木肌が絵付けに映える島根県産のアオハダを用い、美しい曲線と優しい風合いの作品を創作する。
歳月と共に深みを増す「木地人形」へのこだわりを聞く。

♯33 バイオリン 岡野 壮人(三朝町)2022年2月17日(木)よる9時54分放送

地元・鳥取でオリジナルブランドのバイオリン製作を行っている岡野壮人さん。
国内外の著名な製作者から学んだ確かな技術で、世界一のバイオリン作りを目指している。
ひたむきに作業に打ち込む岡野さんのこだわりに迫る。

♯32 木工 濱田幸介(松江市)2022年1月20日(木)よる9時54分放送

原木をろくろで回しながらカンナで削り仕上げる「ろくろ挽き」の職人、濱田幸介さん。
器に合わせて、使用する数10種類のカンナも製作する。
生命力溢れる木目の表情を活かすため、無心で作業に打ち込む濱田さんのこだわりに迫る。

♯31 石州和紙 西田誠吉・勝(西田和紙工房)2021年12月16日(木)よる9時54分放送

かつて石州和紙の一大生産地として知られた浜田市三隅町で、今もなお、原料から栽培し、全ての工程を自らが手がける和紙職人がいる。
創業明治5年、西田和紙工房の7代目西田誠吉・8代目勝親子。千年以上も伝承されてきた石州和紙は京都・二条城の襖の下張りにも施されている。
令和に息づく和紙の可能性を追求する二人の思いを聞く。

♯30 キルト 八幡垣睦子(出雲市)2021年11月18日(木)よる9時54分放送

日本で唯一、キルト作品を展示する「出雲キルト美術館」のプロデューサーでありキルト作家でもある八幡垣睦子さん。
キルト作品を通して着物文化を後世に伝えたいと願う八幡垣さんのこだわりに迫る。

♯29 木工 平尾祐太・山名裕介(鳥取市)2021年10月21日(木)よる9時54分放送

鳥取市でグラウンドゴルフ用のクラブを生産する米村木工。
球体をつくる加工技術を生かして、芸術性の高い「錦玉」と呼ばれる和柄けん玉の創作に打ち込む。
確かな技術と創造力で、ものづくりの可能性を追い求める平尾さん、山名さんそれぞれの思いを聞く。

♯28 組子細工 糸賀祥子(出雲市)2021年9月16日(木)よる9時54分放送

球体の組子細工「神灯(かんなび)あんどん」を創作する糸賀祥子さん。
約6千個ものパーツを蒸しながら巧みに球体へと組み上げる。
亡き師匠から受け継いだ技術と想いを後世に繋ぐため創作に打ち込む糸賀さんのこだわりに迫る。

♯27 七宝焼 松本 三千子(松江市)2021年8月19日(木)よる9時54分放送

ステンドグラスのような輝きを放つ七宝焼「省胎七宝(しょうたいしっぽう)」。 その技法を島根県でただ一人継承する松本三千子さん。
繊細で透明感あふれる美しさを追求する松本さんのこだわりを聞く。

♯26 木工 中村 建治(日南町)2021年7月15日(木)よる9時54分放送

寄木細工アクセサリーを創作する日南町の白谷工房代表・中村建治さん。
建物の解体後に出る廃材を活かして製作するSDGsバッヂが、
世界からも注目されている。中村さんに創作のこだわりと想いを聞く。

♯25 石灯ろう 伊藤 勉(松江市)2021年6月17日(木)よる9時54分放送

松江市宍道町で長年親しまれてきた石材「来待石」。伝統工芸品「出雲石灯ろう」の原材料としても広く知られている。
伝統工芸士の伊藤勉さんが生み出したのは、インテリアとしての石灯ろう。現代の灯りの在り方を模索する匠を追う。

♯24 陶芸 坂本 章(鳥取市)2021年5月20日(木)よる9時54分放送

鳥取市河原町で約80年にわたり新作民藝の窯元として名を馳せる因州・ 中井窯の 3 代目 坂本章さん。
使い勝手と美しさを兼ね備えた器を創作しながらも、「青 瓷(せいじ)」という新たなフィールドに挑戦する坂本さんの創作に迫る。

♯23 木工 高橋輝樹2021年4月15日(木)よる9時54分放送

出雲黒柿は、木目に沿って黒い紋様が現われ、古くから神秘の銘木と称され、珍重されてきました。
長年、黒柿と向き合ってきた岡英司さんは、出雲市斐川町の工房の5代目。
今は、職人の高橋輝樹さんに加工の技術、地域の宝でもある銘木「黒柿」への思いを伝えています。
出雲地方の文化とも深くつながる「黒柿」にかける、2人の職人の思いを聞きます。

♯22 刃物鍛冶 高橋勉(出雲市)2021年3月18日(木)よる9時54分放送

伝統の技を継承しながら、新たな可能性に挑む山陰の伝統工芸作家=TAKUMI(匠)を紹介する。出雲市で100年以上の歴史を誇る「高橋鍛冶屋」4代目 高橋勉さん。全国的にも希少な製鉄技法「わかし」を継承するひとり。鉄の中に鋼を巻き込んで丹念に仕上げる古来の技法で、抜群の切れ味を誇る唯一無二の逸品を生み出す高橋さんのこだわりを聞く。

♯21 筒描藍染/長田茂伸・匡央(出雲市)2021年2月18日(木)よる9時54分放送

創業126年の老舗染物店「長田染工場」の4代目・長田茂伸さん、5代目・匡央さん。
化学染料が主流の中、出雲市内で唯一、伝統の「筒描藍染」の技法を受け継いでいます。
「筒描」は、筒状にした渋紙に、もち米やぬかでできた糊を入れ、生地に模様を描き、染め抜く技法。
現代の生活に寄り添ったデザインを取り入れながら、昔ながらのスタイルを守り続ける親子にそのこだわりを聞きます。

♯20 革細工職人・高橋 幸次(奥出雲町)2021年1月21日(木)よる9時54分放送

今回スポットライトを当てるのは、革細工職人の高橋幸次さん。奥出雲町のアトリエで、財布やキーケースなどをすべてハンドメイドで製作しています。
製品を長く愛して欲しいと、傷んだ製品の修繕やリメイクにも応じる高橋さんに、ものづくりへのこだわりを聞きます。

♯19 建築板金・安達好宏(松江市)2020年12月17日(木)よる9時54分放送

令和6年に遷宮を控える大田市の佐毘売山神社。社殿の修復が進むなか、
建築板金のTAKUMI・安達好宏さん(38)が、檜皮葺きの屋根を銅板で覆う作業に追われています。
神社や寺院などの文化財は、活用できる部分を生かしながら、傷んだ部分を修復する。
職人として自分の色を押さえながら、伝統を忠実に守り、作業を進めます。
15歳で職人の道に入った安達さんは、28歳の若さで、出雲大社平成の大遷宮の板金施工の現場を任されました。
その経験と確かな技で、地域の宝である文化財を後世へつなぐ役割を果たしています。
安達さんに仕事への想いを聞きます。

♯18 石見焼・元重愼市(江津市)2020年11月19日(木)よる9時54分放送

石見焼のすり鉢職人、元重慎市さん。
大量生産が主力となっているすり鉢づくり。機械化が進むなか、元重さんは手作業ですり鉢の溝を刻みます。「目かき」などの道具も手作りし、これらによって作られるすり鉢は、キッチンからそのまま食卓へ届けられる高いデザイン性で、若い世代からも共感を得ています。
伝統的な道具に新しい命を吹き込んだTAKUMIにものづくりへの想いを聞きます。

♯17 木工職人・草刈庄一(智頭町)2020年10月15日(木)よる9時54分放送

杉の町として知られる鳥取県智頭町の木工職人、草刈庄一さん。地元の杉を使い、「曲げわっぱ」の弁当箱を作っています。
材料の「柾目板」は平行な木目が美しく狂いもわずか。
「曲げわっぱ」に打ってつけですが、一本の杉からごくわずかしか取れないという貴重な素材。
個性的な木材と向き合う日々を送っています。
地域のために杉を生かしたいという草刈さんの想いに迫ります。

♯16 和紙アート・吉村雛乃(鳥取市)2020年9月17日(木)よる9時54分放送

鳥取市の吉村雛乃さんは大学生。因州和紙を使ってアクセサリーを製作している。
和紙の風合いと自然豊かな鳥取の風景からインスピレーションを受け、独特の世界を表現している。
日本古来の伝統美に、現代的な感性でアレンジを加える吉村さんに、創作にかける想いを聞く。

♯15 陶芸・森和之(鳥取市)2020年8月20日(木)よる9時54分放送

鳥取市青谷町に工房を構える森和之さん。人間国宝・前田昭博さんのもとで陶芸を学び、9年前に独立した。
森さんが究めるのは瑠璃色の磁器。
試行錯誤を重ねてたどり着いた瑠璃の色味と、磁器ならではの削りの技で生み出したラインを合わせ、独自の世界を切り開く匠。
陶芸への思いを聞く。

♯14 ステンドグラス・村上奠俊(松江市)2020年7月16日(木)よる9時54分放送

松江市の村上奠俊さんは、華やかなステンドグラスを製作している。
日本家屋とステンドグラスの融合を追求、障子や屏風にガラスを施す独創的な作品を生み出し続けている。
創作の世界で第二の人生を歩む村上さんに、ステンドグラスに寄せる想いを聞く。

♯13 仏師・矢山裕二(八頭町)2020年5月21日(木)よる9時54分放送

鳥取県東部を中心に受け継がれて来た民俗芸能「麒麟獅子舞」を支える仏師、矢山裕二さん。
匠は、木の強度などを考え彫刻を施し、1から麒麟獅子頭を製作する。
その麒麟獅子頭製作への想いを聞く。

♯12 表具師・横河誠(安来市)2020年4月16日(木)よる9時54分放送

安来市の表具師・横河誠さん。
掛軸や巻物などの伝統表具を作るかたわら、美術品の修復も手がける。
横河さんの卓越した技術と、丁寧でひたむきな仕事ぶりを、ものづくりへの想いを交えながら伝える。

♯11 鬼師・静間和司(江津市)2020年3月19日(木)よる9時54分放送

日本三大瓦の1つ「石州瓦」の産地、江津市。静間和司さん(48)は、
ここで、家の守り神として屋根からにらみを利かす「鬼瓦」を作る職人「鬼師」だ。
道具だけでなく時には自らの手を使い分け、恐ろしい形相の中にも豊かな表情の鬼を仕上げていく。
住宅の洋風化や簡素化の影響で鬼瓦の需要も近年減少。瓦の街で受け継がれてきた技を未来へ残したいと、静間さんは瓦以外の作品にも取り組んでいる。
技の継承と挑戦に取り組む鬼瓦のTAKUMIにその想いを聞く。

♯10 陶芸家・山本佳靖(倉吉市)2020年2月20日(木)よる9時54分放送

陶芸家・山本佳靖(36)、国造焼の4代目。
3代目の父、浩彩の背中を追いかけ陶芸の世界に飛び込んだのが20歳の時。
以後、妹も創作活動に参加。伝統の技を磨きつつ、新たな作品作りにもチャレンジしている。

♯9 すき和紙職人・佐々木誠(江津市)2020年1月16日(木)よる9時54分放送

江津市桜江町の佐々木誠さんは手漉き和紙の職人。100年を超える歴史を持つ「勝地半紙」の技をただひとり受け継いでいる。
「勝地半紙」は丈夫で水にも強く、石見地方でも一、二を争う上質な紙として古くから知られてきた。
佐々木さんは、一度途絶えかけたその技法を叔父から受け継ぎ、次の時代へ伝えようと奮闘している。
原料の楮(こうぞ)の加工から、紙すきまで一貫して手がけるTAKUMIの技に迫り、伝統の継承にかける思いを聞く。

♯8 神楽面職人・小林泰三(大田市・小林工房)2019年12月19日(木)よる9時54分放送

第8回は大田市の神楽面職人・小林泰三さん。石見神楽面の伝統技法を受け継ぎながらすべての工程を手作業で仕上げる。
その価値を伝える一方で、神楽面の新たな可能性を追求し、ダイナミックで躍動感あふれる作品づくりに迫る。

♯7 大山友禅染 染色家 川原栄次(伯耆町)2019年11月21日(木)よる9時54分放送

第7回は鳥取県伯耆町で大山友禅染を行う染色家・川原栄次さん。伝統工芸士の匠が、およそ40年前に生み出した「大山友禅染」。 匠は着物のみならず、ランプシェードやスニーカーなど様々な物に染色を施している。常識にとらわれない匠の製作への想いを聞く。

♯6 ガラス工芸作家 川辺雅規・かわなべかおり(出雲市・ガラス工房Izumo)2019年10月17日(木)よる9時54分放送

第6回は出雲市のガラス工芸作家 川辺雅規さん、かわなべかおりさん夫妻。
伝統の吹きガラスによって華やかで繊細な作品を作り上げる。
日常使いの作品に寄り添う妻と、アーティスティックな作風を追及する夫。
それぞれの世界観に迫る。

♯5 煤竹箸・若槻和宏(煤竹工房奥出雲:奥出雲町)2019年9月19日(木)よる9時54分放送

第5回は、島根県奥出雲町で竹箸を作る職人・若槻和宏さんにスポットを当てる。
箸の材料「煤竹(すすだけ)」は、茅葺き屋根の骨組みなどに使われた竹が、100年以上にわたって囲炉裏で燻されたもの。
硬く、狂いのない煤竹は、地元で生産される「雲州そろばん」の軸に使われている。
若槻さんは、煤竹が生み出す独特の繊維模様や光沢の美しさをいかしながら、箸先がぴたりと合う、精密な仕上がりに心を砕く。
使う人のため、「唯一無二」の箸づくりを極める、その想いを聞く。

♯4 陶芸家 芝原信也(鳥取市:玄瑞窯)2019年8月15日(木)よる9時54分放送

第4回は鳥取市の陶芸家・芝原信也さん。
鳥取の自然の風合いを釉薬の妙によって独創的な作品に仕上げる。
スターバックスとの地域限定コラボ商品も手掛ける芝原さんに創作への想いを聞く。

♯3 太鼓職人 大柄重人(日南町:大柄太鼓店)2019年7月18日(木)よる9時54分放送

第3回は日南町の和太鼓職人・大柄重人さん。
江戸時代から200年以上続く老舗太鼓店の4代目。日本古来の伝統技法を受け継ぎながら素材にこだわり、魂を奮わす音色を追い求める大柄さんに創作への思いを聞く。

♯2 出西織 多々納昌子・朋美(出雲市:多々納工房)2019年6月20日(木)よる9時54分放送

第2回は出雲市で出西織の技を受け継ぐ、多々納昌子さんと朋美さん親子。
女性三代に渡り、本染め手織りの技を受け継いでいる。
染色から機織りまでを一貫して行い、ジャパンブルーの普遍的な美しさを今に伝えている。
時代を超えて「用の美」を追求する思いを聞く。

♯1 木工作家 村山創達(松江市)2019年5 月16 日(木) よる9 時54 分放送

第1回は松江市の木工作家・村山創達さん。
無垢材ならではの独特の風合いと木目を最大限に生かし、木の声を聞きながら使う人に寄り添ったモダンな作品を手掛ける。 曲線の美しさとなめらかな手ざわりを追い求める村山さんに創作への思いを聞く。
職人として匠の技を受け継ぐ小藤さんに創作への思いを聞く。

SEASON Ⅰ ~山陰の創造者たち~

♯HASSIN2018年12月31日(月)ごご5時15分放送

7~9月に山陰の若き伝統工芸創作家たちが受け継ぐ伝統の技と新たな挑戦を紹介した「TAKUMI~山陰の創造者たち~」。 今回は年末の特別番組として、組子細工・鍛造・染め物・八雲塗り・弓浜絣・陶芸のこれまでに放送した7人の創作風景を振り返るとともにTAKUMIのその後を追加取材し、「HASSIN(発信)」をテーマにその後の新たなチャレンジと未来への思いをお届けする。

♯1 組子細工 吉原敬司(浜田市: 吉原木工所)2018年7 月12 日(木) よる9 時54 分放送

第1回は浜田市の組子細工職人・吉原敬司さん。真骨頂は和モダン空間の演出。 日本の伝統的な建具の技法「組子」を現代風にアレンジし、空間を演出する。 華やかさの中に繊細な技が息づく組子は、釘や金具を一切使わず、細く挽き割った木材のみで紋様を描き出す。 職人として技を受け継ぐ吉原さんに創作への思いを聞く。

♯2 鍛造 小藤宗相(安来市:鍛冶工房弘光)2018年7 月26 日(木) よる9 時54 分放送

第2回は安来市の鍛造職人・小藤宗相さん。
江戸時代から10代続く家業である鍛造技法を受け継ぎ、伝統的な鉄製品を現代の暮らしに合うようにアレンジする。
鉄を緻密かつ繊細に成形し、灯りや花器などを製作。仕上がった作品はいずれも品格と味わいを備え、空間に新しい表情を引き出す。
職人として匠の技を受け継ぐ小藤さんに創作への思いを聞く。

♯3 染め物 松田成樹(米子市:松田染物店)2018年8 月9 日(木) よる9 時54 分放送

第3回は米子市の染め物職人・松田成樹さん。 江戸時代から300年以上の歴史を誇る老舗「松田染物店」の13代目。伝統的染め物技法「筒書き」を今に受け継いでいる。 柔らかで懐かしさ漂う風合いを追い求め、1枚1枚の手描き・手染めにこだわる松田さんに創作への思いを聞く。

♯4 八雲塗 武田純・篠原愛海(松江市:八雲塗やま本)2018年8 月23 日(木) よる9 時54 分放送

第4回は松江市の八雲塗の絵師・武田純さん、塗師・篠原愛海さん。 明治初期、松江藩のお抱え絵師が国内外の漆器の技法を研究し生み出した八雲塗。 ベテラン絵師と若き塗師の共同作業で生み出される漆器は、使うごとに発色し絵画的な絵が浮かび上がってくる。 伝統の技を受け継ぐ2人の匠に創作への思いを聞く。

♯5 弓浜絣 山下智香(境港市:織房 絲の文)2018年9 月13 日(木) よる9 時54 分放送

第5回は境港市の弓浜絣職人・山下智香さん。 境港市に約250年前から伝わり、国の伝統的工芸品にも指定されている弓浜絣。 伝統的な柄をさりげなくあしらい、新しい感覚を取り入れながら創作に取り組む山下さんに創作への思いを聞く。